Vチューバーとは動画投稿サイトYouTubeなどの動画サイトに動画を配信する架空のキャラクターのことを言います。単にユーチューバーと言うと、動画サイトに動画を配信する人のことを言います。Vチューバーは配信するのが人ではなく、架空のキャラクターなのでバーチャルユーチューバー、すなわちVチューバーと呼ばれているんです。
そんなVチューバーとは具体的にどんなものなのか、またどのように稼いでいるのか等についてご紹介します。
Vチューバーとは
動画投稿サイト「YouTube」に動画を投稿して収入を得る「YouTuber(ユーチューバー)」は近年社会に浸透しており、小学生が将来なりたい職業としてサッカーや野球選手などと並んでトップ10にランキングされるまでになっています。
そんなユーチューバーの間で起こっている新たな波がVチューバーと呼ばれるバーチャルユーチューバーです。
コンピューターグラフィック(CG)などで作成された仮想キャラクター
バーチャルユーチューバーは人間ではありません。
動画配信される姿形はCGで作られたキャラクターですが、その裏側には現実の人間が存在していて、モーションキャプチャーと呼ばれる現実の人物や物体の動きをデジタル化する技術などを使って、自分の顔の表情や手足の動きをリアルタイムでCGキャラクターに反映して配信する人たちのことを言います。
自分の顔を出さずに配信し注目を浴びることができるので、2017年ごろから注目を集めています。アニメなどのキャラクターとは違い、YouTubeを視聴している人とリアルタイムでコミュニケーションをとることが大きな特徴で、VRデバイスの価格が手ごろになってきたことや、iPhone等でも表情を読み取る技術が発達したことも人気を後押ししています。
キズナアイさんの活動が先駆けです
Vチューバーという言葉は、もともとは2016年に活動を開始したキズナアイがはじめて使用しました。当時はVチューバー=キズナアイのことでしたが、2017年になり多くの仮想キャラクターユーチューバーが新規に参入し、仮想キャラクターユーチューバーの総称としてVチューバーという言葉が使われるようになりました。
収入の仕組み。どれだけ稼げるの?
自分で制作した動画を配信して稼ぐことができるとして人気のユーチューバー、Vチューバーですが、なぜYouTubeに動画を投稿することで収入を得ることができるのでしょうか?
収入の仕組みはどのようになっているのかご紹介します。
1.広告収入
ユーチューバーの収入はすばり広告収入です。動画に広告をいれることによって広告収入を得ているんです。
「YouTubeパートナープログラム」といい、ユーチューバーはこのプログラムに参加すると、自分の動画に広告(Googleアドセンス広告)を表示させることができます。広告にはいくつかの種類があり、主な広告は以下の3つです。
・オーバーレイ広告・・・動画の再生画面の下部に表示
・動画広告・・・動画再生の前にコマーシャル動画が流れる
ディスプレイ広告やオーバーレイ広告は視聴者がその広告をクリックすることで広告収入が発生するという仕組みです。動画広告は動画本編が表示される前に30秒ほどの広告が流れ、視聴者が最後までもしくは30秒以上視聴するか、外部のスポンサーサイトへ移動することによって広告収入が発生する仕組みになっています。
2.投げ銭
YouTubeにはユーザー(視聴者)が配信者に支援金を送ることができるスーパーチャットという機能があります。
配信中ならいつでも、視聴者は自分で設定した金額を以下を利用して送ることができます。
このようにユーザーが配信者に送る支援のことを、一般的に投げ銭と呼んでいます。
YouTubeで一度に投げ銭できる金額は、100円~50,000円はでの範囲で1円単位で設定でき、70%が配信者の取り分となっています。視聴者がライブ配信中に投げ銭を購入すると、金額に応じた一定時間自分のコメントをチャット欄上に固定で表示させることができます。
投げ銭は、ゲームプレイに対する評価や賞賛に添えて送られることが多く、投げ銭による収入はチャンネルの規模で決まるわけではありません。熱狂的なファンを持つ女性配信者や、魅力的なゲームプレイをするプロゲーマーに対して送られることが多いようです。
この投げ銭システムが配信者にとってもっとも稼ぎどころとなっており、月間でトータル100万円~200万円を超える配信者が複数登場しています。
3.スポンサー制度
月額490円を支払うことでユーザーがお気に入りのユーチューバーを支援するスポンサーになれるという制度です。スポンサーになると会員限定の動画が見られるようになるなどの特典があります。スポンサーになる側、配信者側ともにいくつか条件がありますので条件の一部をご紹介します。
・18歳以上
・クレジットカードもしくはデビットカード、PayPalで決済できる
・18歳以上
・登録者が1000人以上いる
・生放送に対応している
・チャンネルがYouTubeパートナープログラムに登録されている
ユーチューバーにとっては今までと違い固定の安定した収益を得られることになりますが、月額490円払ってスポンサーを続けてもらえるようなコンテンツ(動画)を作る必要があります。
4.企業タイアップ
メーカーなどの企業から依頼を受けて、企業コマーシャルや商品紹介の動画をユーチューバーが制作して配信するもの。商品をそのまま紹介するのではなく、ユーチューバーがオリジナリティを凝らしてより多くの人に見てもらえる面白い動画を作って配信します。
企業タイアップは誰でもできるわけではなく、ある程度の知名度や人気があるユーチューバーに対して企業から依頼をするという形になっており、依頼がくれば企業から報酬をもらうことができるので、一般的な広告よりも一度にたくさんの収入を得ることができます。
1本数十万円はくだらないようで、ユーチューバーとして知名度があるヒカキンクラスだと動画1本700万円とも言われています。
人気のVチューバーとは
ユーチューバーの中での最近話題のVチューバーについて少しはお分かりいただけたでしょうか?人気のVチューバーをご紹介します。
キズナアイ
はじめてVチューバーを自称。訪日促進アンバサダーに就任。チャンネル登録者数は180万人。歌手の小林幸子とデュエットしたり、ホリエモン(堀江貴文)と対談などもしており、2018年上半期の総合ランキングトップ10の8位にランクイン。爆笑問題が司会を務めるTBSテレビ「サンデージャポン」にも生出演。
キズナアイ(ゲーム)
キズナアイのゲーム専門チャンネル
輝夜月(かぐやるな)
2017年2月開始。Mika Pikazo氏デザインの近未来的なデザインが特徴の女の子のキャラクター。ほかのVチューバーの声まねがうまい。
ミライアカリ
株式会社DUOが運営する、初音ミクのデザイナーKEI氏デザインのキャラクター。
電脳少女YouTuberシロ
株式会社アップランドが運営。武道館でコンサートすることが夢。英語が得意。
猫宮ひなた
PCゲーム「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)」などのゲームでトップゲーマークラスの実力がある。ボイス付LINEラインスタンプも発売。
ヨメミ
2017年3月から開始。「世界初のバーチャル彼女」。ミライアカリの妹分。
月ノ美兎
「にじさんじ」というアプリの公式プロモーションキャラクターの一人。女子高生。
田中ヒメ鈴木ヒナ
田中工務店による2人で活動しているVチューバー。田中ヒメが単独で活動をスタートしたあとに鈴木ヒメがパートナーとして参加。
バーチャル番組連盟
個人男性運営のVチューバー。ボイスチェンジャーを使わず男性の声のままで配信。
気になったVチューバーがいまいたら、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
新しい職業のひとつとして社会でも定着したユーチューバーですが、そんなユーチューバーの新しい形態であるVチューバーはご存知でしょうか。Vチューバーは人ではなく3Dコンピューターグラフィック(CG)などで作成されたバーチャル(仮想)キャラクターのユーチューバーのことです。
ユーチューバー(Vチューバー含む)の主な収入源は、広告収入、投げ銭、スポンサー制度、企業タイアップなどですが、投げ銭が配信者にとって一番の稼ぎどころで、月間で100万円以上も稼いでいる配信者もいます。Vチューバーは今後、ますます注目されるようになると思います。
・Vチューバーとは、動画を投稿する仮想キャラクターの総称
・Vチューバーという言葉を最初に使ったのはキズナアイ
・ユーチューバーの主な収入源は、広告収入、投げ銭、スポンサー制度など
・スポンサー制度は、月額490円でお気に入りのユーチューバーを支援
・投げ銭は、ユーザー(視聴者)が配信者に支援金を送るシステム
・投げ銭が配信者にとって一番の稼ぎどころ
・YouTubeの投げ銭システムはスーパーチャットという
・YouTubeのスーパーチャットは70%が配信者の取り分