火災保険を払わないことは可能か?

戸建てやマンションなどの建物で火災が発生すると大きな被害が出ることがありました。
そんな火災のリスク軽減に役立つのが火災保険です。この火災保険で補償が受けられるのは火災だけではありません。破裂や爆発、落雷など様々な被害にて補償が受けられるのです。

火災保険に加入するには保険料の支払が必要になりますが、幾らかかるのか気になることはありませんか。そこで保険料はどの位なのか、強制加入なのか、払えないとどうなるのか、安くするための対処方法などについて紹介していきます。

火災保険の保険料はどの位?

木造、鉄筋造、コンクリート造など建物の構造は様々です。建物の構造によって被害の大小が変わるため、火災保険では3つの構造に分けて保険料を設定しています。フル補償にした場合の構造別保険料の相場は次の通りです。

・M構造(マンション構造)年8,000円~11,000円
・T構造(耐火構造)年11,000円~16,000円
・H構造(非耐火構造)年27,000円~30,000円

耐火性能の高い構造ほど火災の被害が抑えられるため、火災保険の保険料が安くなる仕組みになっているのです。賃貸物件の場合は火災保険の保険料が初期費用としてかかることがあります。この時の保険料は15,000円~20,000円ほどが多いです。

火災保険は強制加入なの?

一戸建てやマンションの場合

自動車の自賠責保険は強制加入ですよね。そのため火災保険も強制加入なのか気になる方は多いのではないでしょうか。

基本的には一戸建てでもマンションでも火災保険の加入は任意。ただし住宅ローンを組む場合は金融機関から火災保険への加入が必須と言われることがあります。

賃貸の場合

賃貸物件の場合も特に火災保険への加入が法律的に義務付けされている訳ではありません。しかし大家さん側としては火災保険に加入しない入居希望者より、火災保険に加入する入居希望者のほうが安心です。

そのため火災保険に加入しない場合は入居できる可能性が低くなってしまいます。貸物件によっては加入が必須条件に含まれていることもあるのです。

火災保険の保険料が払えないとどうなる?

相場のところで述べたように木造住宅であるH構造でフル補償の火災保険に加入しても保険料は年27,000円~30,000円ほどです。それ程大きな負担ではありませんが、お金に困っている時だと払うのが難しいことがありました。もし払えないとどうなるのか気になる方は多いのではないでしょうか。

払込猶予期間内なら補償が受けられる

火災保険では期日までに保険料を支払するのが基本となっています。保険料が払えなくなると万が一の際、補償が受けられないというイメージはありませんか。

しかし払込猶予期間というものがあり、猶予期間内での遅れであれば万が一の時でも補償が受けられるのです。

自動振替貸付制度が設けられている火災保険では払込猶予期間が過ぎた場合、保険会社が自動的に立て替え払いを行っています。自動振替貸付が行われると自宅に立て替え払いの通知が届くために分かります。

この立て替え払いには限度額が設けられており、限度額を超えると火災保険が失効となってしまいます。立て替え払いが何らかの理由でできない場合も失効です。

つまり払込猶予期間内までに払えない場合は自動振替貸付が行われる、または火災保険失効の2択になるということです。

なお、火災保険の保険料には年払いと長期一括払いと主に2つの支払方法があります。年払いでは1年ごとに支払していくため、期日までにきちんと支払していきましょう。

カード会社から催促される

火災保険の保険料はクレジットカード払いすることが可能です。クレジットカードのポイントが付くため、現金払いするよりお得というメリットがあります。

しかし保険料が払えなくなると、保険会社ではなくカード会社から催促されることがあるのです。最初は電話で催促されるだけでも次第に厳しくなっていきます。保険料の支払に使っているクレジットカードが利用停止となる恐れがあります。

さらに長期間の延滞は信用情報に事故情報が記録されてしまいます。この信用情報に事故情報が残っているとローンの審査に落ちてしまうことが多いため、お金に困った時に借りるのが難しくなります。催促された時はなるべく早めに応じたほうが良いでしょう。

火災保険が払えない、ということは極力避けたいところです。そんなことにならないように、予め対策をうっておくことも大事ですよね。そこで、保険料を安く抑える方法について、ご紹介します。

保険料を安くする方法

自分で火災保険を選ぶ

賃貸物件を不動産会社で探している際、不動産会社から加入する火災保険を指定されることがあります。入居希望者自ら火災保険を探し回る手間がかからないメリットがありますが、その代わりに保険料が高くなることが多いのです。なぜ高くなるのかそれは不動産会社がマージンを取っているからと言われています。

不動産会社と保険会社との契約が契約金に対して一定の割合だった場合、契約金が高いほど不動産会社に入るマージンも高くなる仕組み。そのため必要以上の補償内容になる可能性もあります。

そんな時は不動産会社からお勧めされる火災保険にそのまま加入するのではなく、自分で探すという対処方法が有効です。不動産会社から強制されるものではないため、自分で自由に選んでも構いません。保険料を安くしたい時は契約を結ぶ前に「加入する火災保険は自分で選びたい」と伝えてみると良いでしょう。

不要な補償を外す

火災保険に限らず、保険という商品は補償内容を充実させるほど手厚い補償が受けられる代わりに保険料が高くなります。必要無い補償まで付けてしまうと保険料が無駄になるため、保険料を節約したい時は自分に合った補償内容で加入して下さい。

水災を外せるケース

火災保険には水災といった補償内容があります。しかし建物が高台にある、河川や山や海が遠方にある、マンションの2階以上に住んでいるなどでは水災リスクが低いため、余分な補償になることがありました。水災リスクは殆ど無いと感じたら外しておくと良いでしょう。

国土交通省ではハザードマップポータルサイトを開設しており、洪水や土砂災害や津波のリスクが高い場所がすぐに分かります。あくまでも参考程度とはなりますが、リスクの高い場所に住んでいる時は水災を補償に入れたほうが良いでしょう。

風災を外せるケース

台風や爆弾低気圧など強風によって被害が発生しても、加入している火災保険に風災が付いていると補償が受けられます。しかし台風の上陸回数が少ない都道府県だと余分な補償になる可能性あり。窓ガラスが割れる程度の風災被害が10年に1度といった場合、ガラスの修理費より割増となる保険料のほうが高くなる可能性があります。

必ず風災被害が発生しないという保証はありませんが、あまり台風が上陸しない地域に住んでいる方は一考したほうが良いでしょう。ただし鹿児島県や高知県、和歌山県、静岡県など九州から関東にかけての太平洋側は台風の上陸回数が多いために注意が必要です。

家財保険を外せるケース

テレビや冷蔵庫や家具など家財を補償するのが家財保険です。火災保険では「建物だけ」「家財だけ」「建物と家財両方」で加入することが可能。火災で家財一式全て焼失してしまうと被害が大きくなってしまいますが、家財保険に加入しておくと補償が受けられます。

しかし1人暮らしなど多くの家財を持っていない方は余分な補償となることがあります。
建物だけ補償が受けられれば家財は何とかなるという場合は家財保険を外して保険料を節約すると良いでしょう。

ただし3人暮らし以上など家族人数が多く、持っている家財も多い場合は付けたほうが安心です。中には基本補償を設定し、他の補償は加入希望者が自由に選べる火災保険があります。必要な分だけの補償を付けて保険料を節約したい時は自由に選べる火災保険を選ぶと良いでしょう。

免責金額を個別に設定

火災保険には免責金額という仕組みが設けられていることが多いです。火災保険の免責金額とは保険の契約者が自己負担する金額のことを言います。

災害が発生し、保険金の受け取りができても免責金額の分は支払することが必要です。
保険料を安くしたい時は1万円、5万円、20万円など免責金額を設定しておきましょう。

この免責金額は保険会社によって異なります。

補償ごとに免責金額の設定ができる火災保険もあるため、災害時の想定被害に合わせて設定すると良いでしょう。

この免責金額にはフランチャイズと呼ばれる方式があるのをご存知ですか。20万円のフランチャイズだった場合、20万円以下の被害では保険金0円、20万円超の被害が発生した時に保険金が受け取りできるという方式です。被害額が少ない場合は保険金が受け取りできないため、どの方式の火災保険なのか事前に把握しておきましょう。

割引を活用

火災保険を提供している保険会社では割引を用意していることが多いです。この割引を上手に活用することで保険料の節約が期待できます。

長期割引

火災保険では1年から10年までで保険期間の設定が行えます。

賃貸物件では契約期間に合った保険期間を設定しますが、持ち家の場合は長期契約を結んで長期割引を受けるといった方法が取れます。ただし長期契約を結ぶと火災保険の見直しが必要になった時に手間がかかってしまいます。

見直しのことまで考える場合は3年から5年ほどの契約が良いでしょう。まだ余裕が無い場合はまずは保険期間1年で月払いし、1年後の更新時に長期契約するかどうか考えるという方法もあります。

保険会社の見積もりを比較

同じ補償内容でも保険会社によって保険料が変わります。1社だけの見積もりでは高いのか安いのか一般の方では分かり難いです。そのため複数社から見積もりを取り、相場を参考にしながら比較すると良いでしょう。

まとめ

ここまで火災保険について説明してきましたが参考になりましたか。ご紹介した方法を参考にオトクに火災保険への加入を検討してみてください。

火災保険への加入は任意だが万が一のことを考えると加入したほうが良い
・保険料が払えなくても払込猶予期間内であれば補償が受けられる
・加入する火災保険は自分で探して保険料を節約
自分に合った補償内容で保険料を節約
・免責金額で保険料を節約
・長期割引で保険料を節約