FXでは絶対に利益を得られるとは限らず、損をしてしまうこともあります。特に注意したいのが、追証金の発生です。追証金を支払わないと、最終的には生活が破綻してしまう可能性もあります。
FXの追証金の支払いを求められたもののよくわからない、そしてお金がなくて払えない!という人のため、追証金のしくみや資金を用意する方法を解説します。追証金について理解し、支払いを求められている場合は速やかに資金を用意して支払いましょう。
FXの追証金とは?
追証金を支払え!と言われても、しくみがよくわからなければ高額なお金を支払うのに抵抗が生じてしまうでしょう。まずは、FXの追証金のしくみについて解説します。なぜ追証金が発生するのか、支払うメリットは何かを知りたい方は参考にしてください。
追証金は、担保となるお金が足りない時に発生する
追証金は、このままだと取引を続けられなくなる段階で発生する担保のためのお金です。
FXは「レバレッジ」をかけることで、手持ちの資金よりも大きな外貨を取引できるしくみです。
例えば5万円の資金がある時にレバレッジを10倍にすれば、50万円分の取引が可能になるのがレバレッジです。利用している方も多いでしょう。
しかしレバレッジを利用して高額な取引をする場合は、最低証拠金がしっかり確保されていなければいけません。追証金の支払いを求められている時は、外貨の価値の変動によってFX会社に預けている「最低証拠金」が足りなくなってしまっていたり、「証拠金維持率」が低下していたりしている状況です。
大きな取引をこのまま続けるためには「追証金」を担保として追加で支払わなければいけません。
追証金の支払期限は短い
追証金を支払って欲しいと連絡が来たものの、あまりに期限が短くて驚いてしまった方も多いのではないでしょうか。
楽天証券の場合を例に説明すると、追証が発生した際には「翌々営業日の15時30分」までに入金や建玉の決済によって追証を支払わなければいけないしくみです。
つまり追証発生時に資金を用意するのにかけられる時間は、短いので注意しなければいけません。時間に余裕がなさすぎて支払いに困ってしまうケースも多いのが、追証金です。
追証金を支払えばポジションを維持できる
追証金を支払わないと次項で解説する様々なデメリットが生じますが、勿論支払うメリットはあります。追証金を支払えば、現在保持している外貨をそのまま持ち続けられるのです。
追証金を支払うと出費が発生してしまいますが、ポジションの維持によって将来的には手持ちの外貨の価値が上がり、利益を得られるかもしれません。
FXの追証金を払えないとどうなる?
追証金は数万円~数十万円など高額になるケースもあり、「正直支払いたくない!」と感じるかもしれません。しかし追証金を支払わなければ、最終的には破産してしまう可能性があります。追証金が発生したら、確実に支払いましょう。
ここからは、追証金を支払えなかった場合にどうなってしまうのかについて詳しく解説します。
残高の強制決済が行われる
指定日までにFX会社へ追証金を入金しないと、まず残高の強制決済が行われます。
つまり払えなくても無理矢理支払わされてしまうのです。これなら最初から自分で追証金を支払ってしまったほうが良いと感じるのではないでしょうか。
取引が停止になる
FXの追従金を全てしっかり支払えないと、残高の強制決済に加えて取引も停止になります。つまり追証金を支払うまでは、FXを利用できないのです。
足りないと一括返済請求や財産の差し押さえも
追証金が足りない場合は、その後に一括返済請求が行われます。
請求された金額を支払えない場合は、なんと財産を差し押さえられてしまいます。つまり払えないからといって何もしないでいると、余計に事態が悪化してしまうのです。追証金の支払いを求められたら、速やかに資金をかき集めて支払手続きを行いましょう。
FXでは、追証金に加えて不足金が発生することも…
FXでは、追証金だけでなく不足金が発生することもあります。続いて、不足金についてもかんたんに解説しましょう。
自動でロスカットされた時に損失が証拠金の預託額を上回ると不足金が発生するしくみです。ロスカットとはこれ以上損失が大きくなるのを防ぐために、強制的に手持ちの外貨を決済させるシステムです。
本来はロスカットにより大きな損失を防げるのですが、それでもなお不足金が余剰に発生し、支払いを行わなければいけなくなってしまう場合があるので注意しましょう。
FXの追証金が払えない時の、資金を用意する方法とは
FXの追証金はとにかく支払期限が短いので、あまりのんびりと資金を集める時間の余裕がありません。しかも数万円~数十万円など高額になってしまった場合、日雇いのアルバイトなどをしたところで資金は全然足りないでしょう。
ここからは大至急追証金となる資金を用意する方法や、どうしても支払えない時の対処方法を解説します。
家族や友人から借りる
FXの追証金は支払い期限が短いため、すぐに自分一人で資金を用意するのが難しいケースも多いでしょう。どうしても今すぐに自分で資金を用意できない時は、周りにいる家族や友人から資金を借りるのも一つの方法です。
ただし注意したいのは、仲の良い相手だからといって必ずしも資金を貸してくれるとは限らないことでしょう。とくにFXの場合本来は個人的に行う投資なので、事情を説明しても「それは自己責任でしょう?」と感じる相手も少なくないと考えられます。
また一度借りてから返さないでいると人間関係の悪化につながるので、もし借りることができた場合は追証金の支払い後、速やかに資金を用意して返却するのも大事です。
追証金の分割払いを交渉する
追証金をどうしても今すぐに支払えない場合は、利用している証券会社に一括払いではなく分割払いでの支払いに対応してもらえないか交渉してみましょう。
確実に対応してもらえるとは限らないことに注意が必要ですが、もしかしたら対応してもらえるかもしれません。ただし分割払いが滞ると財産差し押さえ等の厳しい対応が待ち構えている可能性もあります。対応してもらえたら、しっかりと滞りなく支払手続きを進めましょう。
外部機関などへ相談する
FXの追証金が支払えなくて困ってしまう人は、世の中にたくさんいます。そのため相談ができる機関も、たくさんあります例えば国民生活センターや証券・金融商品あっせん相談センターなどへ、相談してみましょう。なにか解決策を提案してもらえるかもしれません。
どうあがいても追証金を支払えず、立て直しが不可能な場合は最終手段の「裁量免責」を検討しましょう。手元にある財産が差し押さえられてしまったり、今後ある程度の期間引っ越しやクレジットカードの作成などが制限されてしまったりとデメリットもありますが、どうしようもない時は裁量免責の制度を利用して自己破産とし、人生をやり直しましょう。
カードローンで借り入れる
資金を速やかに用意できる第一の手段が、カードローンを利用することです。
FXの追証金は支払い期限が短すぎるため、「1ヶ月程度あれば用意できる金額なのに、今すぐだととても払えない…」というケースもあるでしょう。
先にカードローンで借り入れて追証金の支払いを終え、資金を用意したらしっかり返済するのがおすすめです。
カードローンと言っても借り入れを始められるまでに時間がかかってしまう会社もありますが、プロミスならWeb完結やアプリローンでの契約により最短でその日のうちに融資を受けられるため、追証金の期限に間に合わせることも十分可能です。
プロミスははじめての方なら30日間無利息(※メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。)なので、利息の支払いが負担になると感じる方も利用しやすいでしょう。追証金が支払えない場合は、カードローンを使った借り入れを検討してみてはどうでしょうか。
不要品を売却する
自宅内に不要になった物がたくさんある場合は、まとめて売却して資金をかき集めましょう。
本来はメルカリやヤフオクなどを利用したインターネット上での売却のほうがより高く売れるケースが多いためお得ですが、売却金額を受け取るまでに1週間以上かかることもあるため、追証金の支払期日に間に合わせるのは困難です。
金額的には損になってしまう可能性もありますが、例えばゲームソフトや本などを売却する場合ブックオフやゲオなどで即日買い取りを行ってもらうのがおすすめです。
ブランド品が手元にある場合は、買取プレミアムで問い合わせて出張買取や持込買い取りを申し込むのも良いでしょう。
FXの追証金・その他の注意点
最後に、FXの追証金に関するその他の注意点を紹介します。様々な注意点について、しっかり理解しておきましょう。
相場が回復しても、一度発生した追証は支払わなければいけない
追証金の支払いを求められた翌日に入金しようとしたら、既に相場が回復して維持率等の問題が無くなっていた場合もあるでしょう。
しかし相場が回復したところで、追証金の支払い義務が無くなってしまうわけではありません。一度発生した追証は支払う義務があるので、忘れずに支払いましょう。
FXで「自己破産」はできない
FXは投資なので、損してしまったところで「免責不許可事由」に該当する関係上自己破産はできません。そのため「裁量免責」を利用した破産を申請しなければいけないのです。また裁量免責が認められないケースもあるので注意しましょう。
全てのFX会社に追証金制度があるわけではない
FX会社全てに追証金制度があるわけではありません。
「XM」など海外のFX業者の中には、「ゼロカット」によりマイナスの残高をカットしてもらえるため高額な追証金が発生することはないものもあるのです。追証金の支払いという大きなリスクを抑えたい場合は、今後海外のFX業者を利用するのも良いでしょう。
まとめ
FXの追証金を支払えない場合は、最短即日で借り入れを利用できるプロミスなどのカードローンや不用品の売却などで資金を用意しましょう。どうしても支払えない場合はまず分割払いを交渉したり、専門家へも相談したりしてみましょう。
・ 追証金を支払えないと強制決済や取引停止などのデメリットが生じる
・ 追証金の支払期限は短いため、カードローンでの立替払いを検討
・ 一度発生した追証は、相場が回復しても支払わなければいけない