闇金は違法業者で絶対に関わりあいを持たない方がいいとわかっていても、どうしてもお金が必要になって利用せざるをえない場合もありますよね。しかし闇金は一度手を出してしまうと地獄のような苦しみが待っています。
高い金利にいつまでたっても減らない借金。返済が遅れると業者からの鳴り止まない電話、と闇金から逃れられなくなってしまいます。実際に闇金を苦にして自殺してしまう人もいます。
でも、実は闇金に返済をしなくても大丈夫なのです。今回は本当に闇金に返済しなくても良いのか詳しく説明していきます。今まで闇金に悩まされていた人、闇金と関わり合いになってしまった人は必見です。
闇金には返済をしなくても良い
闇金は違法業者です。
本来であれば借りたものは返さなければなりません。しかし、違法業者へ返済する義務はありません。真面目な人ほど闇金へも返済をしなければならないと頑張ってしまうので、破産の一途をたどってしまいます。しかし、法律で返済は必要ないとされているのです。
だから今苦しんでいる人も、違法業者への返済は不要なので安心して下さい。
法律で定められている
闇金へ返済不要だというのはしっかり法律でも定められています。
例えば民法708条に不法原因給付というものがあり、違法な契約はそもそも成立しないとされています。この民法に基づき2008年に最高裁で返済不要の判決が出ています。
また、2005年の判決では公序良俗に反するとして返済義務はないとする判決となりまた。
このように闇金に苦しめられ自殺してしまう人が増加している中、法律で守られるようになっています。
金利の上限は決まっている
貸金業者の金利は利息制限法にて上限が定められています。
・借入額10万円以上100万円未満:年18%
・借入額100万円以上:年15%
利息制限法の上限金利を超える貸付は違法となるのです。
ただし、利息制限法では20%以上の金利で貸付を行っても刑事罰にならないのが現状で、そのため20%以上で貸付を行っている業者も存在しています。
元金も返済不要?
闇金は違法な金利で営業しているので、金利分だけが返済不要では?と思うかもしれませんが、実は元金も返済不要なのです。違法業者のため契約自体が無効であるという考え方だからです。
過去にも裁判で、元金は返済不要という判決が出ています。
実際には何度か利息を払っている場合は、すでに利息分で元金もまかなっているケースもあります。だからと言って自分で交渉しても取り合ってもらえない可能性が高いので、専門家を通じて交渉しましょう。
弱者を守るために法律はある
法律では闇金は違法なので返済する必要はないとされていますが、これはあくまで弱者を守るための法律です。どうしても仕方なく手を出してしまった人を救済してくれるために法律で守られています。
返す必要がないことを逆手にとって、最初から返すつもりがなく借りるということは絶対にやめましょう。闇金に個人情報が知られているとタダでは済まされません。闇金を通じて色々な業者に個人情報が売られ電話やDMで勧誘ということも起きます。
闇金狩りも行われている
“借りパク”、“借り逃げ”と呼ばれる、返すつもりはないのに借りる行為で、闇金狩りとも言われています。
闇金は暴力団そのものであったり、暴力団と関係が深い場合が多いのです。そういう人を相手に騙したり、個人情報を知られるということは大変危険です。借りパクや借り逃げという行為は絶対にしないようにしましょう。
闇金への交渉の仕方
法律で闇金への返済は不要とうたわれているのですが、闇金業者へ直接「法律で支払わなくていいと決まっている!」と言ってもラチがあきません。
取り合ってもらえないどころか、取り立てが厳しくなったり業者の怒りを買うことになるかもしれません。相手は違法な業者で犯罪集団でもあります。一般人が太刀打ちできる相手ではありません。闇金業者と交渉したい場合は必ず自分で行うのではなく、弁護士などの専門家に依頼をしましょう。
専門家にまかせるべき
依頼すべき専門家は弁護士や司法書士です。
依頼する時に料金は発生してしまいますが、これからのことを考えると必要なお金です。
家族や友人に頼ってでもお金を工面してお願いをしましょう。自分で交渉は絶対しないでください。専門家が間に入れば、闇金業者も違法なことはできません。
闇金業者も事態が大きくなるよりは和解をした方が良いとわかっているので、和解の方向に進みます。一般的には和解の末、元金の返済も不要になります。
闇金対応に精通した専門家を選ぼう
闇金対応はやっていないという弁護士もたくさんいます。依頼前にホームページや電話にて確認しておきましょう。闇金対応を積極的に行なっている弁護士や司法書士は、ホームページなどで確認もできます。専門家はたくさんいますので、闇金対策を積極的に行なっている業者を選ぶようにしましょう。
警察に相談する
闇金被害に困った時は警察に相談するという対処方法もあります。
警察と一言でいっても警務課、刑事課、交通課、警備課、地域課、組織犯罪対策課など様々。
闇金被害の場合は生活安全課の窓口にて相談して下さい。
管轄の警察署の電話番号を調べ、事前に連絡してから出かけたほうが良いでしょう。相談時には闇金の業者名や幾ら借りたのか、どんな取り立てや嫌がらせを受けたのかなど状況を説明して下さい。
相談後は闇金に対し、取り立てや嫌がらせをストップするように警告を行うことがあります。専門家に依頼するのと違い、警察に対応して貰う場合は費用の発生がありません。費用が払えないからといって門前払いされる心配も不要です。
被害届を出す
警察署によっても異なりますが、闇金の相談を受けても積極的に動いてくれないことがあります。それは民事不介入の原則があるからです。闇金への警告だけで終わってしまうと現在よりさらに厳しい取り立てや嫌がらせを受けかねません。
脅された、暴力を受けたなど何らかの被害が発生した時は相談では無く被害届を出すという方法があります。被害届を出す時は口頭で被害状況を説明し、間違いがあるかどうか確認したら署名と捺印を行っておきましょう。
告訴状を出す
ただし被害届が受理されても、警察による捜査が始まらないことがあります。告訴状を出した時は捜査する義務が発生するため、放置される心配はありません。しかし証拠が何もない場合は告訴状を出しても受理するのを嫌がられることがあります。
脅された時は録音する、暴力を受けて傷やアザができた時は写真で撮影しておくと証拠になるため提出して下さい。その他にも闇金からの着信履歴、闇金が嫌がらせとして行った張り紙なども証拠として有効です。
しかし090金融といった闇金では所在地の特定が難しいため、必ず逮捕される保証はありません。特定できても前述したように他人名義のことがあるのです。
専門家に相談してから警察に動いて貰う
中々被害者が直接告訴状を出しても難しいものがありますが、闇金被害に強い専門家であれば警察が告訴状の受理を嫌がる場合にも役立ちます。
一般の専門家と違い、闇金に強い専門家であれば警察との連携も取ることが可能です。そのためまずは専門家に相談し、状況次第では警察に動いて貰うという方法もあります。
闇金へ課せられる罰則とは
闇金はこのような刑事罰が課せられます。
・ 取立違反・・2年以下の懲役、300万円以下の罰金
・ 無登録で営業…5年以下の懲役、1000万円以下の罰金
しかし実際にはイタチごっこになってしまい、捕まってもまた再開するケースが後を絶ちません。
闇金の見分け方とは
お金を貸すなどの営業は金融登録という許可を得る必要があります。闇金は許可を得ていないので、無登録で行っています。店舗もなく携帯電話で営業を行っているので、携帯電話の番号だけが書かれている場合は闇金の可能性が高いです。
金融登録番号できちんとした業者か確認するのも一つです。もし金融登録番号が書かれていてもデタラメかもしれませんので、検索してみるのが1番です。
また、専門家に調べてもらうと闇金だと思っていた業者が闇金ではなかったというケースもあり、個人で調べるには限界もあります。
闇金のカラクリ
闇金にはただ単に高い金利で貸付をする「高利貸し」以外にも、カードローンなどを紹介すると言って手数料をとる「紹介屋」、借金の整理を行うという「整理屋」などがいます。
紹介屋は裏で借りられるようにすると言いますが、実際には口利きがされることはなく単に手数料だけが取られます。整理屋は借金の整理を行うと言ってきますが、借金の整理ができるのは弁護士など専門家だけです。さらに闇金に一度関わってしまうと、個人情報が闇金のネットワークの中で回ってしまいます。
闇金の金利は?
闇金の金利は、トイチやとトイサンと呼ばれる10日で1割、10日で3割が主流です。
例えば10万円を闇金で借りたとすると、10日後には11万円になっています。
もし1年間借りたとすると、10万円+利息314万円で324万円まで膨れ上がります。
つまり3142%の利息です。
通常のキャッシングなどの利息が15%〜20%なのでいかに異常かがわかります。
10日で3割のトサンとなるともっと膨大な金利になるのです。
印鑑証明、実印の話は要注意
闇金に対して法律で守られていますが、もしも闇金が印鑑証明を持ってくるように指示してきた場合は要注意で、絶対に渡してはいけません。印鑑証明は闇金が公正証書を作成するのに使います。公正証書とは信用度の高い契約書のようなもので、これがあれば給与の差し押さえなどもできてしまいます。
普通は裁判所を通じて差し押さえが行われますが、公正証書があれば裁判所を通さなくても差し押さえができます。闇金は印鑑証明を使ってこの書類を作成してしまうだけでなく、実際に借りたよりも何倍も高い金額で契約書を作ってしまう可能性があるので、絶対に注意です。
闇金に手を出してしまうワケ
現在、カードローンなどで借入を行う場合、年収の3分の1以上は借入ができないという総量規制という法律があります。これは借りすぎなどで返せなくなる消費者を守るための法律ですが、カードローンで借入ができなくなって闇金に手を出してしまうという人も少なくありません。
お金がどうしても必要なのに健全なところで借入ができないと、闇金の甘い誘惑に乗ってしまうのです。最初は闇金と分からなかったけど、実は闇金だったという場合もあるので名前が知られているところを利用しなければ、絶対大丈夫と思っていても実は・・ということもあります。
闇金を利用しないためには
闇金に一切関わりを持たないようにしなければならないので、お金を借りる場合は名前のよく知られている会社を選んだり、インターネットで名前を検索して実在するのか確認することが必要です。
また、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで業者の検索をすることができますので、きちんと登録している業者か調べてから利用するようにしましょう。
まとめ
闇金と関わってしまうと、経済的にも精神的に追い詰められてしまいます。実際に自殺してしまう人が出るなど社会問題なのです。
しかし実際には闇金に返済する必要はなく、闇金に苦しめられる人が減るように法律で守られています。もしも闇金で悩んでいる場合には専門家に相談をしてください。法律があると言っても個人で太刀打ちできる相手ではありません。今回の記事を参考に是非闇金から身を守ってくださいね。
・ 闇金の対応は専門家は弁護士や司法書士などに任せるべき
・ 闇金はトイチやトイサンと言われる違法な金利で商売している
・ 10万円をトイチで1年借りると342万円返済することになる
・ 闇金は刑事罰が課せられる
・ 闇金には高利貸し以外にも紹介屋や整理屋がいる
・ 闇金に印鑑証明を渡してはいけない